キーと転調の基礎知識

1.転調とは
 転調とは曲の途中で調(以下キー)を変えること。
曲の途中でキーが変わると、その瞬間は違和感を感じますが、
あえて違和感を出したり、雰囲気を変えるのが転調の目的。

 転調は違和感を伴うのでうまくやらないと気持ち悪いだけになります。


2.転調前後のキーとキーの関係

 転調前のキーに対して転調後のキーには「近いキー(近親調)」と「遠いキー」があります。
近いキーとは転調前のキーに対して転調するときの違和感が小さいキー。

 各キーで主に使う音は7つに限られていますが、その7つの音が、
転調前のキーの7つの音と共通のものが多いキーは近いキーです。
近いキー同士では使うコードも共通しているものが多いため
滑らかに転調ができます(といわれています)。

・近いキーの例 その1 C(ハ長調)とG(ト長調)
C(ハ長調)で使う音:ドレミファソラシ
G(ト長調)で使う音:ソラシドレミファ♯
   ※使う音7つのうち6つは共通している
・近いキーの例 その2 C(ハ長調)とAm(イ短調)
C(ハ長調)で使う音:ドレミファソラシ
Am(イ短調)で使う音:ラシドレミファソ
   ※メジャー(長調)とマイナー(短調)の違いがあるが、
    使う音7つが全て共通している。
・遠いキーの例 その1 C(ハ長調)とE♭m(変ホ短調)
C(ハ長調)で使う音  :ドレミファソラシ
E♭m(変ホ長調)で使う音:ミ♭ファソ♭ラ♭シ♭ド♭レ♭
   ※使う音7つのうち共通しているのはファのみ
・遠いキーの例 その2 C(ハ長調)とB(ロ長調)
C(ハ長調)で使う音:ドレミファソラシ
B(ロ長調)で使う音:シド♯レ♯ミファ♯ソ♯ラ♯
   ※使う音7つのうち共通しているのはシとミの2つのみ。


3.各キーの近さの関係
長調         長調
  1 0 1  
  短調 Dm Am Em 短調  
B♭ 2 Gm       Bm 2
E♭ 3 Cm       F#m 3
A♭ 4 Fm       C#m 4
    Bbm Ebm/D#m G#m    
  5 6 5  
      Db Gb/F# B      

 ※見方:上の四角い図では隣り合うキーは近いキーを表しています。
     ♯や♭は鍵盤につく♯や♭の数で、この数が近いほどキーも近いということになります。



4.キーと使うコードの関係
近いキーでは使うコードも共通しているものが多いです。
例えばCのキーとGのキーは互いに近いキーですが、使うコードもC、G、Am、Emなど
共通して使われるものが多いのが分かります。

調(=key) / コード (長調1度) (長調4度) (長調5度) (短調1度) (短調4度) (短調5度) (長調3度)
B/G#m F#m G#m C#m D#m D#
E/C#m C#m F#m G#m G#
A/F#m F#m Bm C#m C#
D/Bm Bm Em F#m F#
G/Em Em Am Bm
C/Am Am Dm Em
F/Dm B♭ Dm Gm Am
B♭/Gm B♭ E♭ Gm Cm Dm
E♭/Cm E♭ A♭ B♭ Cm Fm Gm
A♭/Fm A♭ D♭ E♭ Fm B♭m Cm
D♭/B♭m D♭ G♭ A♭ B♭m E♭m Fm
G♭(F#)/E♭m(D#m) G♭(F#) C♭(B) D♭(C#m) E♭m(D#m) A♭m(G#m) B♭m(A#m) B♭(A#)
バリエーション M7
sus4
add9
M7
add9
7
sus4
m7
m7add9
m7
m7add9th
m7 7
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